メディアとしてのマンガを考える

マンガを題材にメディアのモードが変わった時の異同や,小学校におけるICT活用やプログラミング教育の実践について研究しています。

2024年1月24日水曜日

京都府京丹後市立久美浜小学校の取組

今年度,リーディングDXの取り組みで京丹後市立久美浜小学校に関わらせていただいた。
その成果をWebサイトに公開いただいた。

https://www.kyoto-be.ne.jp/kumihama-es/cms/wp-content/uploads/2024/01/%E6%9B%B4%E6%96%B0%E7%89%88%E3%80%80R6124%E3%80%80%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0DX%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E3%80%80%E4%B9%85%E7%BE%8E%E6%B5%9C%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%AE%9F%E8%B7%B5%E3%80%80%E7%99%BA%E4%BF%A1%E8%B3%87%E6%96%99%E3%80%80.pdf?fbclid=IwAR2WD2o1R_SirquxZLAB-t6s2q4WvhX6Vziqaf0I67RfQ4aipqD1xYsIc3A

https://www.kyoto-be.ne.jp/kumihama-es/cms/?cat=17&fbclid=IwAR0P5F3yKVEPXu-1vEI_8qUp5QfN-hLZ9yesKtHHG7Y3OU1qBdDbpBzPA1g

僭越ながら指導という立場で関わらせていただいているが,成果は先生方の頑張りに他ならないし,自分が話したことも先生方が実施下さった授業と,先生方との議論の中で生まれたもので,毎回充実した時間をいただき,学び多い時間だった。

GIGAスクール構想によって整備された情報端末やネットワークを活用して,学習者主体に授業にどう移行していくかを,先生方と一緒に考えてきた。

学校の先生方は,多くの社会で働いている方と同様に,忙しい。そんな中で,社会変容の加速に伴って,対応すべき教育課題が次々と出てくる。自分自身は新しいことが苦にならない性格だったし,楽しみながら取り組んでいたけど,それでも苦しい場面はあった。
そんな中でも,久美浜小学校の先生方は前向きに取り組んでくださり,授業が変わり,子どもたちが成長してく様子を見せていただいた。先生方との議論の中でも新たな気づきや学びが多々あり,毎回充実した時間をいただいた。

今の自分にできることは少ないし,これから少しでも多くの人の役に立てるように努力をし続けるんだろうけど,それでも限界はあるし,大したことはできないかもしれない。
それでも,一緒に頑張ってくれる,楽しんでくれる方々と協働して,それが他の誰かの役に少しでも立つようにこれからも地道に取り組んでいきたいと,改めて思った。

とても素敵にまとめていただいて,ちょっと恐縮ですが,改めてありがたい機会をいただいていると感じた最強寒波の日でした。


2024年1月2日火曜日

2023年のふりかえり【社会貢献編】

【社会貢献編】

 2023年は20件以上の自治体や学校で,講演や研修の機会をいただいた。情報端末とクラウドの活用,個別最適な学びと協働的な学びに関する内容を中心として,基本的な考え方から丁寧にお伝えし,実際に情報端末やクラウドを活用する体験を入れることを意識した。

継続して関わらせていただいている学校では,少しずつ実際の授業が変わる様子も見られ,大変嬉しく思った。社会的背景や考え方についてお伝えしたり,実際の授業の実践例についてお伝えしたりしても,実際の授業を変えていくのはそう簡単なことではないと,改めて感じることも多かった。それでも,一緒に取り組んでくださっている先生方は,熱心に質問くださったり,考えてくださったりして,新たな授業の姿が見えてきたのはとても嬉しかった。

講演については,ご紹介いただいたものも含め,京都での仕事も増え,嬉しかった。これまでの経緯等についても十分に理解した上で,新しい形を模索できるよう,学びながら少しでも現場の先生方のお役に立てるよう,尽力していきたい。

2024年も継続してお声かけいただける地域に出かけていくとともに,継続して関わらせていただいている学校との連携をより密にし,授業改善としての成果をあげていきたい。

2023年のふりかえり【本務編】

【本務編】

今年度は生活科,総合の授業を中心に担当した。いずれも学生自体が主体的に学べるように工夫をしたつもりだが,大人数の講義をいかにアクティブにするかが今後の課題である。学生が講義を通して,「経験を通して学ぶ」ということの価値を,それこそ経験を通して学んでくれたことは嬉しかった。合わせて情報端末やクラウドの活用についても,実際に活用することを通して,有用性を感じ取ってくれていたことも収穫だった。
2024年は担当する授業数も増えていくので,2023年の授業をブラッシュアップしつつ,新しい科目についてもしっかり準備を進めていく。

センターの業務としては,シンポジウムに登壇いただく機会をいただいた。話題提供と後半のコーディネータという役目をいただいた。コーディネータについては大変勉強になることが多かったが,経験不足もあり汗をかきっぱなしの時間だった。話の流れを整理しながら,聴いている方々のニーズに応じた内容になるよう,これからも経験を積んでいきたい。
また,現職教員のWeb研修コンテンツのリニューアルに着手した。周囲の情報も収集しながら,センターの先生方と協働して進めることができている。少しずつクラウドの活用も進んできており,これからも丁寧に合意形成をはかりつつ,スピード感をもって進めていきたい。
有志の学生が参加するICT講習会ではGoogleWorkspaceの活用を担当した。大変意欲的に取り組む学生達で,とても楽しかったし,自分の勉強にもなった。いずれはゼミを持ちたいと改めて感じた機械であった。

異動して1年目ということもあり,周囲の方々に支えていただいての1年目であった。2年目は業務量は増えていくので,量に対応しつつ,質を向上できるように取り組んでいく。

2023年のふりかえり【研究編】

新年を迎えてしまいましたが,まずは2023年をふりかえり,まとめておきます。

4月,島根を離れ京都教育大学に赴任しました。住む環境も働く環境も大きく変わりましたが,周囲の人に支えられ京都での生活を順調にスタートすることができました。ありがとうございました。

【研究編】

今年は前半は論文,後半は学会発表という年になった。1年を通して論文化できなかったことは反省だが,次の論文の種を蒔き続けることはできた。

論文は査読論文2本と雑誌論文1本を掲載いただいた。いずれも共著者の先生方や調査にご協力いただいた方々,査読をしてくださった先生方など,関係くださった方々のおかげで形にすることができた。改めてありがとうございました。

学会発表には連名のものも含めて12件発表した。年間を通してアウトプットし続けることができたのは収穫であった。2024年には2023年に発表した研究を,論文としてまとめていきたい。

小学校教諭から大学教員へ立場が変わり,これから研究へのアプローチも変えていかねばならないことも出てくると考えている。そういった変化に対応できるよう,アウトプットばかりではなく,日々のインプットも増やしていきたい。


・論文(3本)

稲木健太郎,泰山裕,大久保紀一朗,三井一希,佐藤和紀,堀田龍也
小学校第4学年児童による思考ツールの選択に関するメタ認知にクラウドで共有した他者の振り返りの参照が与える影響
日本教育工学会論文誌,Vol.47,Suppl.,採録決定

大久保紀一朗,板垣翔大,佐藤和紀,中川哲,山本朋弘,堀田龍也
画像認識についての学習による小学生のAIに対するイメージの変容についての検討
画像ラボVol.34(2):pp.34-40

大久保紀一朗,佐藤和紀,板垣翔大,三井一希,泰山裕,堀田龍也
クラウドに関する理解と体験の学習順序が小学校第3学年児童のクラウドを主体的に活用しようとする意識に及ぼす影響
教育メディア研究Vol.29(2):pp.57-69

・学会発表等(12件)

吉田康祐,後藤弘樹,大久保紀一朗,佐藤和紀
教師からの評価をクラウド上で共有することによる児童の振り返りに与える影響の検討
日本教育メディア学会 第30回年次大会 G-2-2

大久保紀一朗,佐藤和紀,久川慶貴,堀田龍也
メディア特性の理解と情報の信憑性を検討する学習が探究的な学習に与える影響の検討
日本教育メディア学会 第30回年次大会 E-K-1

三井一希,板垣翔大,泰山裕,大久保紀一朗,佐藤和紀,堀田龍也 
教師と児童が学習の見通しを共有するための「学びのデザインシート」の設計
日本教育工学会 2023年秋季全国大会講演論文集:389-390

大久保紀一朗,泰山裕,佐藤和紀,三井一希,板垣翔大,堀田龍也 
動機づけの自律性およびメタ認知的方略とAI型教材に対する有用感に関する調査
日本教育工学会 2023年秋季全国大会講演論文集:545-546

泰山裕, 佐藤和紀, 大久保紀一朗, 三井一希, 板垣翔大, 堀田龍也 
学習の個性化を目指した授業に対する認識に影響する学習および指導についての価値観の検討
日本教育工学会 2023年秋季全国大会講演論文集 :529-530

大久保紀一朗,佐藤和紀,三井一希,中川哲,高橋純
1人1台端末環境下での学習者用デジタル教科書の活用に対する教師の意識に関する調査
日本デジタル教科書学会第12回年次大会発表予稿集:11B4,信州大学

佐藤和紀,大久保紀一朗,三井一希,中川哲,高橋純
複線型の授業展開における児童のデジタル教科書の活用に関する実態調査
日本デジタル教科書学会第12回年次大会発表予稿集:22B4,信州大学

三井一希,佐藤和紀,大久保紀一朗,中川哲,高橋純
1人1台端末環境下での学習者用デジタル教科書の活用場面分類の試み
日本デジタル教科書学会第12回年次大会発表予稿集:22C4,信州大学

片山賢,堀田雄大,稲木健太郎,大久保紀一朗
教育委員会で ICT 教育を推進する課におけるグループチャットへの書き込みの特徴
日本デジタル教科書学会第12回年次大会発表予稿集:11B3,信州大学

泰山裕, 板垣翔大, 大久保紀一朗, 佐藤和紀, 三井一希, 堀田龍也
思考スキルの転移に繋がる認識と思考ツールポートフォリオの振り返り内容の関係
日本教育工学会 2023年春季全国大会講演論文集:431-432

三井一希, 板垣翔大, 泰山裕, 大久保紀一朗, 佐藤和紀, 堀田龍也
1人1台端末を活用した授業に対して教員養成課程の学生が感じるデメリットの類型化の試み
日本教育工学会 2023年春季全国大会講演論文集:321-322

稲木健太郎, 泰山裕, 大久保紀一朗, 三井一希, 佐藤和紀, 堀田龍也
他者の振り返りの参照が自己の学習方法の選択に関するメタ認知に与える影響の検討
日本教育工学会 2023年春季全国大会講演論文集 pp.313-314

京都教育大学な1日

1限は小学校教科内容論生活の授業。自然遊びの概要を伝えたあとは,学内をそれぞれが散策して春探し。見つけたものを写真に撮ってGoogleチャットのスペースで共有。撮り方や撮る対象にも違いがあって面白い。情報を常に共有しながら学ぶことの良さも,体験的に理解してくれている様子。 午後は...