メディアとしてのマンガを考える

マンガを題材にメディアのモードが変わった時の異同や,小学校におけるICT活用やプログラミング教育の実践について研究しています。

2020年12月30日水曜日

2020年をふりかえって

 【教育】
 3月には何度目かの卒業生を送り出したが,新型コロナウィルス感染症対策による全国一斉休校の措置に伴い,今までにない形での卒業式となった。在校生の出席はなし,卒業生は休校前にかろうじて練習していた歌のみ,在校生の呼びかけは教員が行うなどして,なんとか実施した。休校中に児童とオンラインでつながる試みもしたが,当時の自分自身の経験不足もあり,十分な取組とはならなかった。
 4月の新年度スタート直後に再び休校となった。一度目の休校の経験を生かし,オンラインでの朝の会・終わりの会を実施した。一人一台の端末が整備されているわけではないので,家庭にある情報端末を使用してもらったため,参加できない児童もいた。事前に丁寧に説明をしたことにより,多くの保護者の理解を得ることができた。
 また,今年は研究主任として校内研究を推進した。パナソニック教育財団のご支援を受け,プログラミング教育の授業実践に取り組んだ。社会の産業学習にプログラミング教育を導入する実践を計画し,地域の小学校に向けた研究会を実施し授業を公開した。校内の取組はコロナ禍により遅れているが,3学期には各担任の先生方の授業が予定されている。ベテランの教員も前向きに取り組んでくれるのが大変ありがたい。自分の授業実践とともに,サポートをしっかりしていかなければならないと感じている。
 コロナ禍により,学習発表会の様子をYouTubeで配信するなど,これまでにない対応を求められた一年であった。管理職の先生方のご理解とご協力に感謝申し上げたい。


【研究】
 一番大きなことは,2020年9月に博士の学位を取得できたことである。東北大学大学院博士後期課程に4年間在籍し,学んだことは何事にもかえがたい経験となった。無事に博士論文「小学校高学年児童のマンガの読書実態と読解プロセス」を書き上げ,学位を取得できたのは指導教官である堀田先生のご指導のおかげである。誠にありがとうございました。また,ご指導いただいた先生方,共に学んだゼミの皆様,サポートして下さった全ての方々に感謝申し上げたい。
 査読論文は採録が決まっていたものも含めて2本が掲載となった。


読書科学
マンガの理解度に与えるワーキングメモリ容量の影響
―小学校第6学年を対象とした調査―
大久保 紀一朗, 和田 裕一, 窪 俊一, 堀田 龍也
2020 年 61 巻 3-4 号 p. 128-142
https://doi.org/10.19011/sor.61.3-4_128


教育メディア研究
小学校高学年児童におけるマンガ読書の実態および意識・態度に関する調査研究
大久保 紀一朗, 和田 裕一, 窪 俊一, 堀田 龍也
2020 年 27 巻 1 号 p. 13-29
https://doi.org/10.24458/jaems.27.1_13


 読書科学に掲載された論文では,読書科学研究奨励賞をいただいた。学会発表も2本。博士論文執筆に注力した年であった。今後も博士課程での学びを生かし,研究に邁進していく。


今年ご縁をいただいた全ての方々に感謝申し上げます。

来年も引き続きよろしくお願いいたします。

京都市立藤城小学校

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