メディアとしてのマンガを考える

マンガを題材にメディアのモードが変わった時の異同や,小学校におけるICT活用やプログラミング教育の実践について研究しています。

2022年12月31日土曜日

2022年をふりかえって

3月には担任した子どもたちと中学校へ送り出した。2年間担任した子どもたちは,短期間ではあったがGIGA端末を使いこなし,新たな学び方を体現してくれた。自分自身の学習観,授業観が日々更新されていく貴重な体験だった。

4月より大学での勤務が始まり,同じ教育であっても全く違う環境,業務内容で新たな気持ちで挑戦した日々だった。
小学校勤務よりも自由にできる時間が増えた分,自分のマネジメントがより重要だった。前半と比べて後半は若干息切れ感があったことが反省。計画性をもって,見通しをもち,より効率的に成果を上げていけるようにしたい。

以下,いくつかの観点でふりかえる。

【研究編】
研究については,ご指導くださる共同研究者の先生方のお力添えのおかげで,第一著者として翻訳論文1本を含め,3本の論文をご採択いただいた。また,共同研究として3本の論文をご採択いただいた。改めて,共同研究に取り組める,研究者の先生方がいてくださることのありがたさを実感した。
まだ論文化できていない昨年度の実践があるので,引き続き論文化を目指して取り組んでいく。

Kiichiro OKUBO, Kazunori SATO, Tomohiro YAMAMOTO, Shota ITAGAKI, Satoshi NAKAGAWA, Tatsuya HORITA (2022)Practice and Effects of Programming Education using Drones in the Agriculture Unit of the Fifth Grade of Elementary School Social Studies,Information and Technology in Education and Learning, 採録決定,Sep.2022

大久保紀一朗,佐藤和紀,板垣翔大,三井一希,泰山裕,堀田龍也(2022)クラウドに関する理解と体験の学習順序が小学校第3学年児童のクラウドを主体的に活用しようとする意識に及ぼす影響.教育メディア研究, Vol.XX:採録決定,日本教育メディア教育学会,2022年11月

大久保紀一朗,佐藤和紀,山本朋弘,板垣翔大,中川哲,堀田龍也(2022)小学校第6学年を対象としたAIの画像認識について理解する学習教材の開発・実践・評価.コンピュータ&エデュケーション, Vol.53:64-69,コンピュータ利用教育学会,2022年10月

恩田真衣,大久保紀一朗,板垣翔大,泰山裕,三井一希,佐藤和紀,堀田龍也(2022)日常生活や社会との関連を図るアニメーション教材の開発と評価 – 小学校第4学年理科「物のあたたまり方」での実践を通して –,日本教育工学会論文誌,Vol.46,Suppl.:採録決定,日本教育工学会,2022年9月

稲木健太郎,泰山裕,三井一希,大久保紀一朗,佐藤和紀,堀田龍也(2022)学習方法を自己選択する授業の経験と学習方法のメタ認知の関係 –学力の高低ごとの検討–.日本教育工学会論文誌,Vol.46,Suppl.:採録決定,日本教育工学会,2022年6月

三井一希,板垣翔大,泰山裕,大久保紀一朗,佐藤和紀,堀田龍也(2022)小学生と大学生を対象としたクラウドコンピューティングに関する知識の調査.コンピュータ&エデュケーション,Vol.52:36-41

学会等での発表は学会発表2本,研究会発表2本であった。今後も計画的に発表し,査読論文へと繋げていく流れを作っていきたい。


【本務編】
大学の講義は全てオムニバスでの担当であった。1人1台の情報端末を活用した授業についてや,教育実践研究,個別最適な学びなどについて,現場での経験も交えて講義内容を考えた。学習方法を通して体験的に学習してもらえるよう,クラウドを活用して学習すること基本としたが,100分のタイムマネジメントや何を教え何を考えるかなど,改善すべき点は多い。

授業以外では広報担当として,教職大学院の様子をより幅広く発信すべくTwitter,Instagramのアカウントを作成した。
パンフレットの作成やチラシ作成などと合わせて,より幅広く情報発信することを心がけた。予算執行など,これまで以上に多くの方と連携して業務を進めることが多くなり,人との関わりの重要性をより強く実感する場面が多かった。


【社会貢献編】
群馬県教育研究所連盟,静岡県田方地区,島根県奥出雲町,世羅町立甲山小学校,広島市立口田中学校,豊中市立第十二中学校にご縁をいただき,研修や校内研に関わらせていただいた。
現在の教育についてや自分のこれまでの実践をふりかえり,整理するとてもいい機会をいただいた。自分がどれだけ貢献できているかは反省点が多いが,来年も引き続き関わらせていただく予定になっている件もあるので,先生方と協力して現場の教育が少しでも良くなるように尽力していく。

いずれにしても,スタートラインに立った状態なので,2023年は走り続けることを目標にしたい。加えて,インプットの時間も増やし,研究フィールドを広げ,社会貢献できる力をつけていく。


今年も多くの方々に大変お世話になりました。来年も引き続きよろしくお願いいたします。
みなさま,良いお年をお迎えください。

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