メディアとしてのマンガを考える

マンガを題材にメディアのモードが変わった時の異同や,小学校におけるICT活用やプログラミング教育の実践について研究しています。

2024年6月28日金曜日

東大阪市立布施小学校へ

朝から大雨。朝一で大学へ行き,査読対応のための資料を図書館で借りる。閉架になっている1991年の文科省の指導資料を読むと,当時から「個別化への対応」について書かれていて,理念自体はずっと言われ続けてきているのだと再確認。

その後,所用を済ませたのち,リーディングDX事業で東大阪市立布施小学校へ。到着早々,校長先生のお気遣いで最高のコンディションで授業参観へ。
今年度4回目の訪問で低学年の授業。各2クラスずつ,4クラスの授業を参観し,放課後に先生方とディスカッション。

1年生最初のクラスの学習では,クラスルームやスプレッドシート活用の初期指導。スプレッドシートが開いた瞬間に,自分の名前も書かれている一覧表を見て絶叫。1年生らしい姿がとても可愛らしかった。先生は児童用の画面を大型テレビに映しながら丁寧に操作指導。途中,聞き方についての指導を適宜入れながら,全員が操作できるように指導を進めていた。これからも聞く姿勢が基盤の1つであることは変わらないので,こういう指導はとても重要。教師の説明の技術と聞かせる指導はこれまでと同様に教師として求められる。
隣のクラスはジャムボードを活用して言葉集め。グループの友達と協力してたくさんの言葉を集めていた。子どもたちなりに付箋の色を変えたり,場所を変えたりして,情報の整理分析を感覚的に進めていた。アナログだった時には教師が様々な色の付箋を準備し,色を指定しないといけなかっただろうし,書く付箋の色を間違えたら書き直さなければならなかったが,デジタルであればすぐに付箋の色を変えられるので,子どもたちが試行錯誤しながら進めることができる。こういった学習に慣れていけば,他のグループのシートを見て学習を深めたり広げたりすることがすぐにできるようになると思う。
1年生の時点で,できることからチャレンジする先生方の姿勢を心から尊敬するし,できるバックアップをしていきたい。


2年生の1クラスは生活科の学習で,デジタル資料をクラスルームで配布し,ミニトマトの育て方を子どもたちが調べる学習。教科書が主たる教材であることは変わらないが,複数の情報源にあたり,情報を集め,批判的に情報を読み解くことは,全ての学習の基盤となる資質・能力である情報活用能力の育成の観点からも重要。そして,それはアナログもデジタルも両方読み解け,情報を確実に取り出せる必要がある。低学年のうちからこういった学習を繰り返し経験していることが,社会に出た時に大量の情報から必要な情報を取捨選択したり,批判的に捉えたりすることにつながっていくのだと思う。
隣のクラスは国語の学習。学習過程をクラスルームで共有し,スプレッドシートでそれぞれの考えが見えるようにして共有。途中,うまくアクセスできないと判断した先生が,それぞれにシートを配布しなおし,それを先生が集約する形に修正していた。他の人の意見を瞬時に見ることはできなくなってしまったが,その場の状況に応じて計画を変更し,対応できるのはアナログであれデジタルであれ,教師の授業力として重要である。GIGAスクール構想下にあっては,教師が授業で必要な知識技能を有していることが必要となることを表している場面だった。

先生方との議論では,先生方の方から「こういうことしてます!」「こんな感じです!」「ここで悩んでます!」という声が聞かれたのがとても嬉しかったし,先生方主体で進めていけそうな手応えを感じた。とてもありがたかった。

今回はフルーツタルト。大変爽やかな甘味と丁寧に作られた生地の織りなすハーモニーが,朝からの雨で湿度が高い一日を爽やかに締めくくってくれた。

と思ったけど,大学で摘み残した仕事を思い出し,大学へ戻る。急いで片付け,食糧をいつものスーパーで買って帰宅。その後,研究資料作成。気絶。

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