メディアとしてのマンガを考える

マンガを題材にメディアのモードが変わった時の異同や,小学校におけるICT活用やプログラミング教育の実践について研究しています。

2025年12月30日火曜日

2025年の振り返りと2026年への展望

 年末にあたり,今年度の振り返りをブログに綴ります。昨年度同様,いくつかの側面に分けて整理し,2026年への展望としたいと思います。


1. 総論

京都教育大学での勤務も3年目を迎えました。今年度は学内業務として広報委員や実地教育委員としての役割を担い,現場感覚と研究的知見の両方を活かせるよう努めました。特に,大学ウェブサイトのリニューアルや教育実習指導の改善に関われたことは貴重な経験となりました。

学校現場への指導助言は私自身の学びも多い機会でしたが,全てのご依頼に対応することは難しく,今後は本務と研究を最優先しつつ,可能な範囲で学校現場の授業改善に貢献していきたいと考えています。


2. 研究活動

査読論文 今年度は4本の査読付き論文が採録となりました。

  • 遠藤みなみ,大久保紀一朗,佐藤和紀,堀田龍也(2025)動画視聴を用いた学習形態が文法学習の理解度と自律的な学習に対する意識に及ぼす影響.日本教育工学会論文誌 Vol.49 Suppl. 採録決定

  • 三井一希, 板垣翔大, 大久保紀一朗,佐藤和紀,泰山裕,三井さや花,堀田龍也(2025)小学生を対象とした生成AIによるフィードバックの受け止めに関する事例調査.コンピュータ&エデュケーション Vol.59 採録決定

  • 三井一希,板垣翔大,泰山裕,大久保紀一朗,佐藤和紀,堀田龍也(2025)振り返り記述内のキーワードへの着色機能を用いたフィードバックツールの開発と実践.日本教育工学会論文誌 Vol.49 Suppl. 採録決定

  • 大久保紀一朗,久川慶貴,佐藤和紀,堀田龍也(2025)メディア特性に関する学習指導の実践と順序効果の検討.日本教育工学会論文誌 Vol.49 Suppl. 論文(早期公開)

学会発表 日本教育工学会や日本教育メディア学会など,計7本の研究発表を行いました。

科学研究費補助金 研究代表者としての若手研究は最終年度を迎えました。研究分担者として基盤研究(B)1件にも関わりました。

共同研究

  • 公益財団法人教科書研究センターとのデジタル教科書関連研究

  • 一般社団法人 国際エデュテイメント協会との情報活用能力診断サービス関連研究

  • 一般社団法人マンガナイトとのマンガ読解に関する展示や講演,対談等

など,精力的に取り組みました。特に,自分の研究のアイデンティティであるマンガを題材にした研究で成果を公表できたことは大きな収穫でした。

学会業務

  • 日本教育工学会:編集委員(特集号,ショートレター特集号),広報委員(ニューズレター発行)

  • 日本教育メディア学会:論文誌編集委員

として,学会運営に貢献しました。


3. 教育活動・学内業務

ゼミ 教職大学院生1名に加え,修士課程有志8名,学部2年生有志2名による自主ゼミも開始し,活発な議論が行われています。

講義 学部・大学院,非常勤合わせて計7科目を担当しました。毎年改善を重ねていますが,学生にどのような力をつけるべきか,常に問い続けながら取り組んでいます。

学内業務

  • 広報委員:大学公式Webサイトのリニューアルに携わり,3月末リリース予定です。

  • 実地教育委員:教育実習の前後の指導のあり方やその実施に携わりました。


4. 社会貢献

リーディングDXスクール事業として,東大阪市,京丹波町,鈴鹿市,久喜市,京都市に関わりました。その他にも多数の学校・自治体とご縁をいただき,学校現場の授業改善に貢献できるよう努めました。


2026年への展望 2026年も引き続き,本務と研究を最優先としつつ,学校現場との協働も大切にしながら,教育・研究活動に邁進していく所存です。特に,研究においては,自身の研究テーマであるマンガを題材にした研究を深め,発信していくことに力を入れたいと考えています。

今年度も多くの方々とのご縁に恵まれ,支えられた一年でした。共同研究者の皆様,学会関係者の皆様,そして教育現場の先生方,関わってくださった全ての皆様に,心より感謝申し上げます。

皆様から頂いたご指導やご助言,温かい励ましのお言葉が,私の研究・教育活動の大きな原動力となりました。来年も引き続き,ご指導ご鞭撻のほど,よろしくお願い申し上げます。

皆様,良いお年をお迎えください。

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